秋道さんのいうとおりだった。
猟奇と狂気を同居させた新山くんの愛は、ただ触発されて開花したものではない。
すでに根を張っていた導火線に、ただ火がついただけなんだ。
「おまえのことはじめて見たときからずっと、俺は平石と死ぬって決めていたんだ」
神様、どうか、どうか
大好きだった新山くんに戻してください。
……なんて、こんなこと願っている時点で、理想の押しつけなんだろうな。
踏みしめていた地面が薄氷だと気づいたとき、それでも歩き続けるのが正解なのか。
考えても考えてもわからない。
ただ与えられる言葉を吸収するだけ。
私の心は、意思は、どこにあるのだろう。
秋道さん
新山くん
どちらの手をとっても終わりが見えない。
なにも考えたくなくて
また私は、「大丈夫、大丈夫」と、なにかが溢れそうな亀裂の隙間に絆創膏を貼った。



