そのまま膝の上に乗せられて、蓮くんの息が耳にかかった。


「れ、蓮くん……?」

「こうしよう?この方が僕が癒されるから」

「で、でもドキドキでどうにかなっちゃうよ……!」

「大丈夫、俺も一緒だから」


にっと微笑んで誤魔化されて、流されるがままにそのまま勉強を開始してしまった。

綺麗な指先が、教科書を指しながら解説をしてくれる。

だけど……全然、勉強なんて頭に入ってこない。


背中に伝わる、蓮くんの華奢そうに見えてしっかりした身体。

いい匂いに囁かれて耳と腰が反応してしまう。

ピクッと動けばそのために、罰と言わんばかりに首の後ろにキスを落とされて。




そんな調子で30分が経ってしまった。


「蓮くん……もうギブです……」

「あはは、ごめんごめん。こんなに耐えられるとは思ってなかったな」

「も、もう!最初から勉強じゃないじゃん!」

「バレちゃった?」

「蓮くんのバカっ!」


ほんと意地悪でずる賢い……でも、とっても嬉しかった。


「じゃあ勉強はこのぐらいにしよっか」

「うん」

「おしゃべりでもする?」

「うん!」


勉強できないことに不安は感じるけれど、蓮くんとおしゃべりはしたい。