腹黒王子様の溺愛が規格外。

「あ、可愛い!桜ちゃん見て見て!」


桜子ちゃんの視線の先には、茶トラの大きな猫がごろんと寝転がっていた。


「わっ本当だ可愛い……!!」


他にもたくさんの猫たちが気まぐれに近づいてきて、撫でたりしながらたくさんおしゃべりをした。


もちろん、おみあげも買うことができた。

桜子ちゃんとこんなに喋るの初めてだったし、とても楽しかった。


帰りは近藤さんが迎えに来てくれて、車で帰ることに。


桜子ちゃんも付き人さんがお迎えに来てくれて、今日は解散したのだった。


そして……お屋敷に帰ってきて。


「蓮くんただいま!」

「おかえり桜。楽しかった?男とのデート」

「……え?」


帰ってきて早々、そんなことを言われてしまった。


なんで、知ってるの?とも思ったけれどまずは否定から入らなければ。


「あれはクラスメイトの桜子ちゃんだよっ?」

「知らない。桜以外に興味ないから」


ぎゅっと正面から強く、抱きしめられる。

もしかして……嫉妬、してる?