そして店員さんがやってくる。まだ注文して5分も経っていないのにだ。

す、すごい……早いな。


テーブルに置かれたパフェ。

美味しそうで目を輝かせる。


「召し上がれ、桜」

「い、いただきます……!」


大きなスプーンで一口、チョコレートが多い部分を掬う。

口の中に運べば、まろやかに溶けてほっぺたが落っこちそうになってしまった、


「おいひいっ……」

「ふふっ、よかったね。僕にも一口ちょうだい?」

「あ、うん!」


あーんと口を開ける蓮くん。

新しいスプーンを棚から取り出そうとすると、止められてしまった。


「桜が使ったスプーンであーんして?」

「えええっ……き、汚いよ?」

「そんなわけないじゃん、ほら」