「どれがいい?」

「じゃ、じゃあこのチョコと苺とプリンと生クリームの……」

「ふふっ、わかったよ」


またスマートに店員さんに注文する蓮くん。

女の店員の人は、目をハートにさせている。


当の本人は無表情でなんの感情もなさそうだけれど。


その時だった。

ベルの音がして、カフェのドアが開いたとわかる。

あれ?貸切なんじゃなかったのかな?


「わー!美味しそ!」


すぐに席に着いて、メニューを見て騒ぐ女性にその女性を愛おしそうに見つめる短髪の男性。

それからもたくさんカップルがやってきて、一気に賑やかになった。


「れ、蓮くん貸切って……」

「桜が居心地悪そうだったから、人呼んだ」

「え、ええ……!?」


そんなことできるんだ……!と思いつつ、先ほどの言葉が脳によぎる。


3分待てるって、そう言うことだったんだ……。