「っ……!うん、俺も大好きだよ」

「えへへ」

「そ、そういえばスマホの連絡祭、僕と木崎さん、近藤と佐々木入れといたから」

「ありがとう!」


木崎さん……つまり杏奈ちゃんと連絡が取れるのはとても安心だ。


「前のスマホはまだ僕が預かっておくね。捨てたりはしないから安心して」

「うん……!ありがとう!」


きっと、お兄ちゃんたちから電話がかかってきても、私の目に入らなようにしてくれているのだと思う。

気遣いができて、本当にいい人だ。


「坊っちゃん、巻きました」

「ありがとう佐々木」


後ろを見ると、そこに先ほどまでいたタクシーの姿はなかった。


「よかったっ……」

「うん、もう大丈夫だよ」


肩を優しくさすられる。


そして5分後、目的地のカフェに着いた。