腹黒王子様の溺愛が規格外。

「宣戦布告……ということでよろしいですね?」

「ああそうだよカス」

「わかりました、ではこちらもこちらで正当防衛させていただくことになると思いますが覚悟、しといてくださいね」


ドンドン蓮くんから黒いオーラが出てくるので、もうここにいるのは危ないと判断し彼の手を握りしめる。


そして、その手を引いて走り出した。


「さ、桜……!?」

「蓮くんあそこにいたら秋ちゃんに酷いことしちゃいうから……!もう、教室行こう!」

「あはは、そうだね。そうしよう」


少しずつ速度を落としていく。

どこまで行っても、みんな蓮くんに視線は釘付けだ。

それに少しモヤモヤしてしまった。なぜだかはわからないけれど……蓮くんのこと、取られると思ってしまったのだろうか。