「ごめん、覚えてないや……」

「はっ、そうかよ。俺ずっとお前のこと好きだったんだぞ」

「え……!?」

「お前家出しようとして誘拐されたんだろ?お前の兄貴から聞いたよ。家出先は俺の家だったらしいな」

「お、お兄ちゃんにはそんなこと言ってないよ?」


なんで、秋ちゃんの家に行こうとしてたってわかるの……!?


「言わなくてもわかるっつーの。何年の付き合いだと思ってるんだよ」

「そ、そっか……お見通しだったんだね……でも私は蓮くんに助けてもらって、蓮くんが好きだから……」

「……好き?だと……?」


秋ちゃんの表情が途端に曇る。


あ、あれ……?私なんか余計なこと言っちゃった?