「……そ、そうなの?本当に……?」

「うん、本当……なの、蓮くんに助けてもらって、優しくしてもらって……多分、これが好きってことだと思うんだ」

「うれ……しい……」


顔を真っ赤にしながら、私を抱きしめてきた蓮くん。


その時、ふと思い出した。私、蓮くんを好きになった時とおんなじで、こんな感覚がしたことがある。


中学生の頃だ。

じゃあ、あの時も恋だったのかな……?


そんなこと、今はどうだっていい。近藤さんがいることなんて気づかずに、蓮くんを抱きしめ返した。


「ふふっ、お若いこと」

「あっ……!ご、ごめんなさい目の前で!」


やっと近藤さんがいたことに気がついて、慌てて蓮くんから離れた。


「ねぇ桜、じゃあ僕たち付き合うってことでいい?」

「う、うん!」

 
人生初めての、彼氏だっ……!