パーカーが引っ張られて、桜の肩が晒される。


「っ……!!」

「あっ、ご、ごめん……!」


バッと起き上がった桜は慌てて肩を隠した。


「い、いや大丈夫だよ。桜、怪我はない?」

「うん!け、怪我はないよ……!あっ!服に鼻血ついちゃった……!!」

「そんなのどうだっていいよ」

「そ、そう……?っていうか蓮くんさっきより鼻血が……!!」

「大丈夫んっ……」


ティッシュでそっと鼻を押さえてくれた桜。


「今詰めるの作るからね……!!」


それから、桜に処置してもらった。



……この、三分間ぐらいは本当に生き地獄だった……いい意味で。


「桜、ありがとう」

「ううん……!」

「じゃあ、そろそろ寝よっか」



桜の部屋に共に行く。


「蓮くん、本当にありがとうっ……」

「こちらこそだよ。桜が一緒にいてくれて嬉しい」

「っ……!私も、蓮くんが一緒にいてくれて嬉しい……!!」

「桜……」


やばい、そろそろ限界だ。

ぎゅっと桜を抱きしめてしまった。


「生まれてきてくれて、ありがとう……」

「っ……!!れ、蓮くんも……!!」


か弱い力で抱きしめ返してくれた桜に愛しさが爆発する。