そういえば、もうすぐご両親に挨拶をしに行く日かぁ……。


それにパーティーもあるらしいし、頑張らなくっちゃな……!

作法とか全然知らないし……。

失礼なことにならなければいいけれど。


まぁ……蓮くんがきっとサポートしてくれるよね。

だから、大丈夫だ、安心して行こう私。


ふぅと胸を撫で下ろした。


蓮くんは全部お見通しと言わんばかりの目で私を見つめているのだった。


そして数日後、迎えたご両親へと挨拶の日———


紺色の膝丈ぐらいの大人っぽいドレスを着た私は、車に乗り込んでいたのだが……。


「やっぱやだ……」


蓮くんが、イヤイヤ期に入ったようだった。