怖っ……。

でも今の話、本当なの？


美山って人は知らないけど……出雲がやってるんだったら、許せない……！！

確かに私が桜にしたことは決して許されることではない。

悪役になってしまった私は悪役らしく散るべきだ。

だけど、私はそれでもヒロインに憧れている。ずっと、そしてそのヒロインは助けてくれた。


だから、絶対私だってこれからやり直して幸せを掴んでやる……！！


「嘘だよ、桜子ちゃんは優しい子だし……それに、どうしてこんなことする必要があるの！？」

「……多分、美山さんは桜のことが好きなんじゃないかな」

「……え？私のことが？」

「だからこそ、陽菜さんが許せなくてやったんだと思う……けど」


まるで僕も一歩間違えたらそうなりそうだからと言わんばかりの表情を浮かべて、桜から目を逸らしていた。


「……そうなんだ、それは嬉しいけど……素直にそうだけ言って欲しかったよ私……」

「そうだよね、桜……」

「ごめんね陽菜ちゃん、巻き込んじゃって」

「いや、私がアンタに酷いことしたのが元凶だし謝るのはこっちの方よ」

「じゃあお互い様だね」

「……そうかもしれないわね」



一方的に私の方が悪い気しかしないけどね。