着ていたネグリジェといい、あるもの全てが超高級……大事にされているんだな、羨ましい。

もうクローゼットから出ても問題ないだろうと思い、扉を開けた。


だけどそこには……。


「何してるんだよこんなところで」


ゴミを見るような目で私を見下す一条様がいた。


「っ……!!ちょ、朝食はっ……」

「……」


ガン無視ですか……桜、私どうしたらいいの。


「あっ!!蓮くん勝手に部屋入らないでって言ったよね!?」

「ご、ごめん桜……」

「私だって女の子なんだから、ちゃんと許可もらってから入ってよね」

「ごめん……」

「罰として今日一日ハグ禁止ね」

「え……」



この世の終わりのような顔をした一条様。

こんな顔する人なんだ、本当桜何者なのよ。


「ちょ、ちょっと待ってよ桜それは……!!」

「仕方がないよ、あ……じゃあ」


何かを思いついたかのように一条様を見つめる桜。


ああ見えて、意外と図太いのよねコイツ。



「陽菜ちゃんのこと一日だけ泊めてもいーい?」

「え……無理」

「じゃあキスも禁止ね」

「やだよ桜ひどいよ!!」


甘い口調で桜に抱きついていった一条様。

もう私なんかいる雰囲気ではない……ぺたんと床に座り込みながら、2人を見つめる。

何を見せられているのだろうか……。