絶対私のものにしてやると決めていたのに……桜をはめて家に帰ってみれば、彼は桜と一緒で。

絶望した。またあの女に取られたと。


学校で一条様に近づいても冷たくされて……心はとっくにズタボロだった。


そんな中、桜がいじめられていると言う噂を手にして、せいせいしていたと言うのに……。


次の標的は、私だった。


桜と全く同じ、体育館倉庫に閉じ込められたのだ。

しかも……誰も助けてくれなかった。


2時間ぐらい閉じ込められて、授業が始まりボールを使うと言う時に開けられて、やっと気付いてもらえた。


私を助けにくる男なんて、いなかったことにショックを受けた。


そして……それからひどいいじめが増えた。

庇ってくれる男子なんていなくなった。誰かが私が桜をいじめる動画を流したからだ。

一体、誰がこんなことを……と思っていた。


ある日の帰り道、黒い服を着た怪しい人にストーキングされてしまったのだ。

絶妙な距離を保たれ、とても怖かった……。


もう限界だったのだ、ひどいいじめばかり……私にだって、理由があるのに。