それで、私がアイツをいじめていじめて……だけど、どうしてだかわからない。


私に唯一優しかったのはあの女だけ。そんなところがさらにムカついた。

どれだけ私を腹立たせれば気が済むのだろうか。


最近でこそお兄ちゃんも桜をいじめるようになったからよかったけど……あれは愛の裏返しだ。

愛してるから故に、歪に追い込んで自分のものにしようとする……最低なヤツ。


お兄ちゃんとアイツが結ばれて結婚式でも開いたら、めちゃくちゃにしてやろうと考えている時期もあるぐらいだった。


そんな私は本当に人を好きになったことなんて、なかったのだ。


結局私を愛してくれる人なら誰でもいいと最近になってやっとわかってきた。

でも、その愛してくれる人にも条件はある。


そしてとびっきりのいいものを見つけたのだ。


一条様……美しくて、ハイスペック。この学園のトップ。