「信じたくない気持ちはよくわかるよ、まだ確証を得たわけでもないしね」

「う、うん……」

「だけど僕が心配なんだ、お願い桜……」

「っ……」


そんなにうるうるした瞳で見つめられたら……。


「わかった……その代わり、お願い聞いてくれる?」

「お願い?」

「うん、蓮くんのお嫁さんに相応しい人になりたいから……花嫁修行、したいんだ」

「花嫁修行?」

「うん……!」

「そんなことしなくても、家事も全部僕がやるつもりだけど……」

「えええ!?」


さ、さすがハイスペ蓮くん……確かに蓮くんなら簡単にこなしてしまうんだろうけど……。


「じゃ、じゃあお料理の練習、したいな……」

「ふふっ、じゃあそうしよう?」

「うん!」

「じゃあ……これ着てくれる?」


差し出されたのは、フリフリのメイド服だった。


「な、なんでメイド……?」

「せっかくだし、桜が可愛い服着てるとこもっと見たいなって」

「えええ……!?」



スカートは長めだし、別にいいけど……。

いや、正直着てみたいかも……!