結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました

「か、からかわないで下さい」

ズズッとコーヒーを啜って揺れる気持ちを何とか宥めようとするけど、落ち着かない。ああ、もう恥ずかしい。よりによってスーパーイケメンの先生に美しいと言われるなんて、何の罰なの。

「僕は思った事を正直に言っただけですよ。偶には僕の言葉を受け入れて下さい」

そんな事言われても、私をいい気分にさせて先生の言う事を聞かせる為の罠だと思ってしまう。

とにかく、この話は気まずくなるからスルーしよう。
今はケーキを食べる事に集中するのよ。

「い、いただきます」

桜色のロールケーキをお皿の上に置き、手を合わせてから食べた。動揺している事を先生に知られたくなかった。何ともないふりをしながらケーキに集中するけど、緊張でいっぱいで味がわからない。

「九条さん、顔が真っ赤ですよ。どうしました?」
「別にどうもしません」
「もしかして熱があるんですか?」

ケーキを食べていたら、額に先生の手を感じてびっくりする。