結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました

身体を前に倒してケーキの箱めがけて手を伸ばす。

「僕の近くに来て箱を取ったら」
「届きますから」

あと少しで届くと思ったら、先生がまた箱を移動させる。
端正な顔には意地の悪い笑みがある。

ホント、むかつく。

「あっ、先生の後ろにゴキブリが」
「えっ、ゴキブリ!」

先生が驚いたように身を引く。その隙にケーキの箱を奪った。

「ゴキブリは見間違えでした」
「騙しましたね」
「何の事です。うわっ、ケーキ美味しそう」

箱を開けると桜色の丸いケーキと、桜色のロールケーキが並んでいた。