視線を向けると、鞄を持った南係長が立っていた。
恥ずかしくて先生から離れた。離れようとした時、抵抗するように強く腕を掴まれたけど、睨むと先生は力を緩めた。
「……お疲れ様です」
南係長に向かって挨拶をして、そのまま銀行に向かって走った。これ以上、先生と話すのが苦しかった。先生を見ていると、先生の隣に自信たっぷりに立つ西園寺詩織さんの姿が浮かんで胸が引き裂かれそうになる。
トイレで気持ちを落ち着けて午後の仕事に出た時、「九条さん」と南係長に声をかけられた。先生の事を聞かれるかと思って緊張する。今、先生の事を冷静に話せる自信はない。
「2階の資料室から帳簿を一つ持って来て下さい」
南係長から資料室の鍵を渡された。仕事の話だった。そうだよね。南係長は仕事中にプライベートな話をする人じゃないよね。聞かれなくて良かった。
ほっと胸を撫でおろして、資料室に向かった。
資料室の前はよく通るけど、入るのは初めてだった。
南係長に渡された鍵で開錠し、中に入る。天井までの高さの大きなスチールラックが部屋中に並んでいた。スチールラックの上にはラベルが付いた段ボールが番号順に綺麗に並んでいる。
メモを見ながら頼まれた帳簿を探していると、誰かが入って来る気配を感じた。
「九条さん」
南係長の声にハッとした。
恥ずかしくて先生から離れた。離れようとした時、抵抗するように強く腕を掴まれたけど、睨むと先生は力を緩めた。
「……お疲れ様です」
南係長に向かって挨拶をして、そのまま銀行に向かって走った。これ以上、先生と話すのが苦しかった。先生を見ていると、先生の隣に自信たっぷりに立つ西園寺詩織さんの姿が浮かんで胸が引き裂かれそうになる。
トイレで気持ちを落ち着けて午後の仕事に出た時、「九条さん」と南係長に声をかけられた。先生の事を聞かれるかと思って緊張する。今、先生の事を冷静に話せる自信はない。
「2階の資料室から帳簿を一つ持って来て下さい」
南係長から資料室の鍵を渡された。仕事の話だった。そうだよね。南係長は仕事中にプライベートな話をする人じゃないよね。聞かれなくて良かった。
ほっと胸を撫でおろして、資料室に向かった。
資料室の前はよく通るけど、入るのは初めてだった。
南係長に渡された鍵で開錠し、中に入る。天井までの高さの大きなスチールラックが部屋中に並んでいた。スチールラックの上にはラベルが付いた段ボールが番号順に綺麗に並んでいる。
メモを見ながら頼まれた帳簿を探していると、誰かが入って来る気配を感じた。
「九条さん」
南係長の声にハッとした。



