結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました

水曜日の朝、先生から電話があったけど無視した。一晩経っても怒りがおさまらなかった。おかげで仕事にあまり集中できなかった。

昼休み、休憩室でコンビニで買った玉子サンドを食べていると、吉岡さんが来て「九条さんは北沢海人に興味があったよね?」と聞かれた。先生の名前を聞いて胸がチクッとする。
「いいえ。全くありません」
「そうなんだ。さっきうちの支店に来たよ」
「えっ」

先生、銀行に来たの?

「正確に言うと北沢海人に似た人かな。何の取引もせず帰っちゃったから本人かはわからなかった」

ガタンっと椅子から立ち上がる。

「九条さん?」
「あの、それっていつの話ですか?」
「うーんと3分前ぐらい?」

まだ近くにいるかも。

「ありがとうございます」

吉岡さんにお礼を言って、休憩室を出た。