結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました

「用件がないなら電話切りますよ」
『今週の土曜日、船に乗りませんか?』
「船ですか」
『ベリが丘(ハーバー)から豪華客船が出るんです』
「豪華客船……」

窓の外を見ると港に一際大きな船が停泊しているのが見える。
もしかして、あの船?

『土曜日の夕方に出港して日曜日の昼頃には帰ってくるコースです』
「つまり船の中で一泊過ごすという事ですか」

先生と一泊と思ったらドキドキしてくる。
つい、口にできない想像をしてしまう。

『豪華客船の中はホテルみたいで楽しいですよ』

ホテルという単語がさらに想像を掻き立てる。
ベッドの上で裸になった先生と抱き合っている姿が浮かび、慌てて想像を打ち消した。

『聞いてますか?』
「あ、はい。聞いてます。タイタニック号みたいな船なのかと想像してました」
『タイタニックは止めて下さい。沈む船ですよ』

先生が笑う。
楽しそうな先生の笑い声を聞いていたら会いたくなる。
先生はどこから電話しているんだろう?