結婚願望ゼロだったのに、一途な御曹司の熱情愛に絡めとられました

月曜日、銀行に行くと、融資課のみんなから「九条さん、大丈夫だった?」と聞かれた。一体何の事かと思ったら、金曜日の飲み会で途中退席した事だった。言われてみれば、途中で帰ったんだった。エレベーターで先生と西園寺グループのお嬢様らしき人を見て、それから週刊誌の記事の事を聞いて、ショックのあまりお酒を沢山飲んだ。

職場の人に情けない姿を見せてしまった……。
金曜日の事はなかった事にしたい。

「九条さん、大丈夫ですか?」

南係長に声をかけられ、泣いてしまった事を思い出す。
恥ずかしくて南係長の顔が見られない。

「大丈夫です。あの、金曜日はご迷惑をおかけしました。本当に申し訳なかったです」
「いや。そんなに謝らなくてもいいから」

南係長が慌てたように言う。
それから潜めた声で「仕事の後、この間のコーヒーショップで話せないかな?」と聞かれた。

「あっ、はい」
突然の誘いにびっくりして返事をした。私の返事を聞いた南係長はほっとしたように微笑み「じゃあ、後で」と言って自分のデスクに戻った。

南係長、何の話があるんだろう?