2人の間に長い沈黙が落ちた。
それから、扉が開閉する音がする。
わたしと菊池が顔を見合わせたのと同時に、
「終わったぞ」
飄々とした様子で、有斗がペントハウスの陰を覗き込んできた。
どうやら、さっきのはメグちゃんが屋上を後にした音だったらしい。
「なんつー顔してんだよ、2人とも」
「いや……なんか、どっと疲れた。思ってた以上に容赦なかったし」
「聞いてただろ? あいつに手加減してたらこっちが保たねーよ」
有斗と菊池の会話をどこか遠くに聞く。
ぼうっとしているわたしの顔を、有斗が覗き込んでくる。
「大丈夫か?」
「え? ……あ、うん、平気。
有斗こそ、あんなふうに言って大丈夫だったの? もし本当にSNSに書かれたら……」
若い有斗を応援する人の中には、がっかりして離れていく人も少なくないだろう。
そんなファン層を切り離せるほど、有斗の立場はまだ盤石ではないはずだ。
「釘は刺したし、心配しなくていいって。まぁ、事務所には怒られるかもしんねーけど、何とかなる」
「でも……」
「何が起こったって美月のせいじゃないから気にすんな。菊池も、ほんとにありがとな」
それから、扉が開閉する音がする。
わたしと菊池が顔を見合わせたのと同時に、
「終わったぞ」
飄々とした様子で、有斗がペントハウスの陰を覗き込んできた。
どうやら、さっきのはメグちゃんが屋上を後にした音だったらしい。
「なんつー顔してんだよ、2人とも」
「いや……なんか、どっと疲れた。思ってた以上に容赦なかったし」
「聞いてただろ? あいつに手加減してたらこっちが保たねーよ」
有斗と菊池の会話をどこか遠くに聞く。
ぼうっとしているわたしの顔を、有斗が覗き込んでくる。
「大丈夫か?」
「え? ……あ、うん、平気。
有斗こそ、あんなふうに言って大丈夫だったの? もし本当にSNSに書かれたら……」
若い有斗を応援する人の中には、がっかりして離れていく人も少なくないだろう。
そんなファン層を切り離せるほど、有斗の立場はまだ盤石ではないはずだ。
「釘は刺したし、心配しなくていいって。まぁ、事務所には怒られるかもしんねーけど、何とかなる」
「でも……」
「何が起こったって美月のせいじゃないから気にすんな。菊池も、ほんとにありがとな」



