ストレートすぎる幼馴染に翻弄されてます

「ちえー」

「じゃあね美音」

「またね蘭、木島くん!」

反対方向へと歩いていく2人に手を振り、私は翔ちゃんと一緒に歩き出した。




「そんでさ、そん時気づいたんだよ!こーすればいけるって!」

「うんうん」

相槌を打つ私に嬉しそうに話す翔ちゃん。
勝った試合の後はいつもこう。
今日の試合のこととかをいっぱい、楽しそうに話してくれる。

時々話し過ぎた!ってなるけど、全然そんなことない。
翔ちゃんの好きなものにとことん素直なところが、私の大好きなところだから。


「あー、腹減った!」


話が一区切りしたところで、ぐぅ、とお腹を鳴らして言う翔ちゃん。ちょうど翔ちゃんの家の前に着いたところだったから、ナイスタイミングかもしれない。


「いっぱい動いたもんね、今日」


そう言えば、今日は家に一人って言ってたっけ。
だったら…。


「私、なんか作ろうか?うち寄ってく?」

「えっ、いいの!?」