ストレートすぎる幼馴染に翻弄されてます

「ご飯粒ついてる」

「え、あ!ごめん、ありがとう」

目を開けてみると、翔ちゃんの手にチキンライスの粒が一つあった。

気が付かなかった…!は、恥ずかしい!

翔ちゃんが「意外と気がつかないよな、こういうの」とフォローしてくれてホッとする。
のも、束の間。

(って、え。)

翔ちゃんは私の頬からとったご飯粒を…ペロっと、食べてしまった。


ードキッ。


「ん、やっぱうまい!あれ、どした?」

「う、ううん、なんでもないよ!」


慌てて誤魔化して、残りのオムライスを食べ切る。

あ、危ない危ない…(?)。
翔ちゃんてば、日に日にカッコよくなっていくんだもん、ドキドキしちゃった。

今みたいに…いつもと違う、男の子っぽい仕草をたまにしてくるから、その度に翔ちゃんかどうか疑っちゃう。心臓に悪いからちょっとやめて欲しいような、もっと見てみたいような…。

まあ翔ちゃんはこれからも、私にとって弟みたいに可愛い男の子だし…うん。


「ごちそうさまでした!」

「食べ終わった?」

「うん!ごめんね、待たせちゃって」

「いや、食べてるお前ちょー可愛かったから見てて楽しかった!」


冗談なのか本気なのかわからないトーンで言う翔ちゃんに苦笑する。
こういうのを天然タラシって言うんだろうな。将来付き合う彼女さんは常にドキドキしちゃいそう。


「やっぱお前のご飯うまいし最高!もし結婚したらこれが毎日かあ、いいなー…あ」

「?どうしたの、顔赤いよ?」


いきなり顔を真っ赤にさせた翔ちゃんに首を傾げる。

あっ、結婚とか言ったからか。やっぱり翔ちゃんは可愛いなあ、それだけで顔を真っ赤にしちゃうなんて。

「ふふっ、そう言うのは彼女とか、好きな子に言うんだよ」

そう笑えば翔ちゃんは、急にむすっとした表情をした。

「あれ、翔ちゃんどうしたの?」