キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 いやいや、そんな事はないはず……。

 だけど、今度病院行ってみようかな……何かあったら怖いし。

「なぁ、鈴賀ちゃん。」

「うん?」

 次はどうやら明暮君の番らしい。

 改まって名前を呼ばれて、思わず首を傾げてしまう。

 周りが暗いから、明暮君がどんな表情をしているのかはあんまり分からない。

 それでも、まっすぐなその声だけは響いた。

「名前で呼び合いっこにせん?」

「……ほ。」

 名前、とな……?

 まさかまさか、予想よりも90度ほど曲がったところから来た言葉に変な声が洩れる。

 ちょっとだけ理解が追い付かなかったけど、二拍ほどしてからなるほどと分かった。

 じゃあつまり、明暮君じゃなくって……聖来君、って呼んでって事かな?

 けど、どうしていきなり……。

 名前で呼ぶ分には全然良いんだけど、突拍子過ぎて不思議に感じてしまう。

 聞いてみても良いと思う。でもそれはなんだか野暮な気がして、やめておいた。

「私は全然いいよ。聖来君って呼んだらいい?」

 代わりの言葉を口にして、確認を取る。