キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 男の子とのお出かけ、という事実もいつの間にやらどこかに行ってしまっていて。

「ふはぁ……もうこんな時間かぁ。」

 気付けば腕時計の針は18時を指そうとしていた。

 結構暗くなってきたし、もう解散かなぁ……。

 名残惜しさを感じつつも、明暮君と一緒に帰路に着く。

 どうやら今日も家まで送ってくれるようで、薄暗い道を並んで歩いていく。

 な、何話そう……。

 流石に無言は気まずい……けど、話題らしい話題がない。

 明暮君も全く話そうとしないし、このまま無言のまま帰るのかな……。

 一瞬そう思ったけど、ふとある事に気付いた。

 ……あれ。思ったよりもこの雰囲気、落ち着く?

 私はなにかしら喋っとかないと気まずさを感じる質なのに、明暮君といる時は……感じない気がする。

 気のせい、かもしれない。

 でもやっぱり、どことなくこの雰囲気が好きだ……って思う。

 ――だからかな、その雰囲気に呑まれて近くの茂みが動いた事に気付かなかったのは。



「ね、明暮君。」

「ん?」