キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「俺は鈴賀ちゃんと違って感動薄いほうやから。」

 またもやからかい口調の明暮君に、むっとなって返答する。

 けど返ってきた言葉は淡々としていて、納得せざるを得ない説得力があった。

「……ま、楽しんでくれたなら何より。」

 ぼそりと呟かれた、聞かせる気のなさそうな言葉を拾わないほど私は耳は悪くない。

 明暮君は独り言のつもりで言ったんだろうけど、私はちゃんと言葉を返した。

「本当に楽しかったよ! 男の子と出かける事なんて滅多になかったから新鮮で、ちょっぴりドキドキもしたけど……明暮君と一緒に映画見れて良かったっ。」

「俺にドキドキしたん?」

「…………あ。」

 や、やばい……普通に口滑らせた……っ。

 言うつもりなんてなかったのに、つい零れた言葉に一瞬硬直してしまう私。

 またからかいどころを見つけた明暮君は、柔らかく悪戯っ子のような笑みで私を見つめてきていた。

「な、どうなん?」

「……ど、ドキドキしました。」

「ほんま?」

「だ、だってクラスメイトの男の子と手繋いだり遊んだりとか……今までしてこなかったんだもん! これは不可抗力のドキドキ!」