キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 なんとなく、ちらっと明暮君を見上げる。

 その表情は涼しそうで、なんだか余計に恥ずかしくなってきた。

 わ、私だけ気にしてるみたい……。

 やっぱり慣れてるんだよ、こーゆーの。

 なんて感じて、ちょっぴり心臓が痛くなったのは気のせいだと思う。



 それから約1時間半後。

「うぅっ……。」

 ちょうどお昼時というのもあり、近くの喫茶店に入った私たち。

 私はサンドイッチのバスケットセットを、明暮君はクロワッサンセットとコーヒーを頼み待っていた。

 だけども……。

「まだ余韻が凄い……っ。」

 明暮君がセレクトしていた映画は青春物で、ラストは涙なしには見られなかった。

 感受性が豊かすぎると前から言われていた私は見事大泣きし、まだまだ治まりそうもない。

 あ、明暮君はやはりというか何でもないって顔してるけど……。

「映画、面白かったねっ。私が気になってた映画だったし、今日は誘ってくれてありがとう。」

「自分ぐずぐずになってんけどな。」

「そ、それは仕方がないって言うか、泣かない明暮君のほうがおかしいと思う……。」