キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「……ぼーっとしてへんで、早う入れーな。」

「あ、う、わ、分かった……! お邪魔しまーす……。」

 ちょいちょい、と手で示され恐る恐る明暮君家に足を踏み入れる。

 途端、ふわっとシトラスの香りを全身に感じる。

 これが、明暮君のお家……かぁ。

 シンプルな色で統一されている玄関から明暮君の性格が出ている気がして、物珍しさからぐるっと周りを見回す。

 壁に掛けられている謎の絵画、チクタクと無機質な音が響く時計、普通の家にはないだろうな螺旋階段。

 何もかもが興味深く見えて、思わず声が洩れた。

「明暮君のお家、明暮君らしさが出てて……なんかもう、明暮君って感じがする!」

「……俺らしさ、って何やねん。」

「そ、それは私にも分かんないけどっ……なんだか明暮君ーっ感じがするのっ。」

「何やねん、それほんまに……。」

 も、もしかして引いてる? 嘘、何で!?

 私変な事言ったつもりなんてないのに、苦笑いする明暮君を見ると変な事を言ってしまったのかもしれない。

 ど、どうにか弁明しなければ……っ!