キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「あはは……。確かに、高校上がったらちょっと辛いかもしれませんね。今の内に慣らしたほうがいいんじゃないですか?」

「そうよねぇ~。でも柚守(ゆず)がいない今、なかなか矯正させるのが難しくてね。」

 休日にでも特訓させようかしら、と結凛ちゃんママのため息を目にする。

 その結凛ちゃんママの言葉に、私はそっかと思い出した。

 そういえば、まだ柚守君帰ってこないのかなぁ……。

 柚守君とは、結凛ちゃんのお兄ちゃんで私と同学年の好青年。

 藍色の三白眼の持ち主で、爽やかイケメンって印象を受ける。

 しかもモデルですか? モデルしてましたか?ってくらいスタイル抜群。隣に立ったらミジンコ並みに私が霞む。……いや、この例えはミジンコに失礼かもしれない。

 いとこ兼幼馴染だから知っているけど、幼小中と柚守君は当たり前にモテている。

 特に小学校高学年から中学生にかけてが凄いモテ期で何か貰うのは日常茶飯事、しかもバレンタインでは目に余るほどのチョコレートやら贈り物やらを貰っていた。

 ……知らない人から貰った物なんか気持ち悪くて素直に受け取れない、なんて少しばかりクズっぽい発言をいつもしていたけど。