キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 気がある、って……。

「ないない! そんなわけないよ! 天と地がひっくり返ってもありえないって!」

「……このクソ鈍感が。」

 ちょ、ちょーっと物騒じゃない……?

 那奈は小さい声で言ったつもりだと思うけど、ばっちり聞こえてるよ。

 鈍感って……鈍いのかなぁ私。

 たまに“アホ”って言われる事はあるけど、鈍感ってわけじゃないと思う。思ってるだけだけど。

「助けてくれたのは明暮君が優しいからだよ~。それに明暮君も言ってたけど、私が潰れそうだーって。だからじゃないかな。」

「……本当にそれだけだと思ってるの?」

「うん。それ以外にはないよ、多分。明暮君良い人だしっ。」

「あんたねぇ……いつか悪い男に引っかかりそ。」

「そ、そう?」

 私、一応警戒心は持ってるけど……それでも引っかかりそうなのかな。

 百面相している私とは裏腹に、涼しい顔で紙面上にボールペンを走らせている那奈。

 あまりにも那奈がさらっと怖い事言うから、ちょっと怖くなってきちゃったかも……。

 いくつかの写真を眺めながら、ぶるっと身震いを一つ。