「あんたら付き合え。」

「うぇぇ……。」

 放課後、写真部部室。

 私と那奈以外の部員は色んな所に写真を撮りに行ってしまい、比較的静かな部室内。

 そんな部室内に、那奈の衝撃の一言が響いた。

「どうしてそんな飛躍するの……。」

「全然飛躍してない。むしろ誰がどう見ても、あんたら付き合えって言うと思う。」

「そうなの?」

「逆に何で言わないと思うの。」

 ペチペチとホッチキスでできた資料を留めながら、那奈の言葉を聞く。

 私と明暮君が付き合うだなんて、恐れ多いにも程がある。

 釣り合うわけないし、そもそも明暮君がオーケー出さないよ。

 というか付き合いたいから関わってるわけじゃないって言ったんだけどな、朝。

「ていうか、明暮も明暮だと思う。」

「……というと?」

「自分に得があるわけでもないのに手伝うなんて、そんなの明暮じゃないっていう意味。そう考えると、夜優に気があるから……としか考えられないんだけど。」

 私に……?

 まとめられた資料を那奈に渡しながら、ふわふわと疑問符を頭に浮かべる。