キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 明暮君は良い人なのに、なぁ……って。

 噂だけ聞いて関わらないってのは、何だかもったいない気がする。



「いや~、ほんっとーにありがとう明暮君! すっごく助かっちゃった。」

「……別に。」

「明暮君って力持ちなんだねっ、私にもそのくらい力があればなぁ。」

「……自分は女の子やさかい、力とかなくてええやろ。」

「んぇ、そうかなぁ。」

 力があれば何でもできるし、できなかった事がいっぱいできるかもしれない。

 ある分に越した事はないと思うんだけど、明暮君は違うのかな。

 まぁ確かに、すぐすぐに力ってつくものじゃないけど……あはは。

「じゃあ戻ろっか、明暮君。」

 部室の真ん中の机に資料がある事を確認して、部室から出ようと扉を開ける。

 その瞬間、動きが止まった。

「ねぇねぇ、明暮君ってさ何であんなに冷たいんだろうね? もうちょっと愛想よくすればめちゃめちゃモテるのに。」

「それなー。勇気出して告った子無視したって聞いたし、無言はやめてほしいよねー。」

「だけど夜優ちゃんには心開いてるじゃん? 夜優ちゃんが明暮君の弱みとか握ってたりする?」