キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「た、多分その柚守君だと思う……。」

「やっぱり!? いやー、いとこだったかー。ついに夜優ちゃんにも春が来たと思ったんだけど違ったかー。」

 は、春……とは。

 クラスメイトの言葉の意味がよく分からず、聞ける雰囲気でもない為その疑問は心の中にしまう。

 その後軽い雑談をしていたら、いつの間にかホームルームが始まる時間に。

 キーンコーン……と予鈴が鳴ったところで、急いでスクールバッグをロッカーに片付けた。

「おはよう聖来君っ。」

「おはようさん。今日はいつもより遅かったな。」

「えへへ、ちょっとのんびり来ちゃって……。」

 先生が来る前に準備を全部終わらせ、お隣の聖来君に挨拶してから席に着く。

 聖来君が抱いていた質問に、私は苦笑いを浮かべて答えた。

 柚守君と登校できるからって浮かれすぎちゃってたかな、遅刻こそしなかったけど次から気を付けないと。

 何かあってからじゃ遅いもんね、という気持ちで喝を入れる。

 その時ほとんど同タイミングで先生が教室へと入ってきて、いつもの如く雑に出席簿を置いた。