キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 柚守君も、お母さんよりかはお兄ちゃんって言われたほうが嬉しいだろうし……お母さんだという考えは、もうそうだとしか思えなくなりそうだからここら辺でやめておこう。

「あ、そうだ夜優。ちょっと待って。」

「うん?」

 スマホの時計機能で時間を確認して、柚守君に声をかけようとした直前。

 先に柚守君の私を引き留める声が聞こえて、何だろうと思いながらも振り返る。

 と同時に、頬に何かほんのり温かいものが。

「うにゃっ。」

「これ、あげる。」

「え、いいの?」

「いいよ、というかその為に買ったんだから貰ってもらわないと困るよ。」

 クスッと笑われ手渡されたのは、まだまだ温かい近くの自販機に置いてあるカフェラテ。

 前から好き好んで飲んでるもので、今日もこれを買おうとしていたところだった。

 まさかくれるなんて思ってなかった……。柚守君、優しいな。

 人の好きなものを把握するのが得意な柚守君の事だから、分かってて買ってくれたんだろうなと嬉しくなる。

 ……だけれども。

「か、固い……っ。」