キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 けど、今ならよく分かる。

 うちの学校の制服はシンプルな紺色で統一されていて、特別な形をしているものでもないスタンダードなもの。

 見た目で言ったら、私立のほうが圧倒的におしゃれで可愛い。

 でもこのシンプルな制服を、まるでモデルみたいに着こなしている柚守君。

 ダサいやら何やら言われているこの制服を、こんなにかっこよく着こなすなんて……と呆気にとられた。

「夜優?」

「……はっ!」

 や、やばい……また一人の世界にどっぷりハマってしまっていた……。

 絶対変だって思ったよね、しかも道のど真ん中で。柚守君を困らせてしまったのだと容易に分かる。

「ご、ごめんねっ。ちょっとぼーっとしちゃってた……あはは。」

「大丈夫? 昨日ちゃんと寝た?」

「寝たよ! きっちり8時間睡眠とったから平気!」

 真っ先に睡眠の事を気にするあたり、お母さん味が強い……柚守君はもしかして、お兄ちゃんじゃなくて私の第2のお母さんだった……?

 そんな事ないと思いつつも、一度そう考えだしたら頭からなかなか離れてくれない。