キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 誰も巻き込まないように、黙っていたこの問題。

 ……けどもう、一人じゃ無理な気がしてきた。

「話しても、いいの……?」

「うん。夜優の思ってる事全部、教えて。」

「……ありがとう、柚守君。」

 ――私はやっぱり、一人じゃ何にもできないんだ。



 柚守君のありがたい厚意に甘えて、私はストーカー被害の事を全て話した。

 一週間前から始まった謎の視線や、毎日下駄箱に入っていた怪文書、日に日になくなる私物の話全部。

 その間柚守君は黙って聞いてくれていて、時折思い出して泣きそうになる私の背中をさすってくれた。

「今日の長寺君とのいざこざもね……長寺君が私のストーカーだったから、らしいんだ。」

「誰かに相談したの?」

「ううん……私のせいで、相手も被害に遭ったらダメだし柚守君以外には言ってないよ。」

「……そっか。夜優、ほんとによく耐えたね。」

 頭をポンポンと優しい力で叩かれる。それだけで……ううん、柚守君がこうして近くにいてくれるだけで心が軽くなるのを感じた。

 柚守君は私のお兄ちゃんみたい……なんて、心の隅でちょっと思った。