キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 自分の気持ちが、分からないっ……。

 ほんとは泣きたい。子供みたいに泣きじゃくって、助けてほしい。

 でもそれは、単なる私のわがままにすぎない。甘えだから、弱音を吐きたくない。

 ……聖来君が、大事だから。

「わたしっ……ほんとに、大丈夫だからっ……!」

「何を、無理しとるんや。」

「無理……? してないよ、無理なんてっ。」

「やけど……」

 何かを言いたげに目を伏せた聖来君は、続きを言う事なく口を閉じた。

 多分、これ以上何を言っても私が口を割らないと分かったんだろう。それで気遣って、詮索をやめてくれたんじゃないかなって。

 言葉の代わりに私の腰を抱き寄せて、自分の腕の中に閉じ込めた聖来君。

 こうやって抱きしめられていると、底なしのあったかさと優しさが感じられた。

「言いたくないんやったら、しゃーないな。」

「……ごめんね、聖来君。」

「謝んなや。……せやけど、話したくなったら言ってーや。」

「うん……。あり、がとう。」

 私はなんて最低なんだろうって思った。私のことを思って心配してくれてるのに、厚意だけ貰って跳ね返すなんて。