キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 文末にはハートかクエスチョンマークがついている、禍々とした長文。

 相変わらずの達筆で、今まで目を背けていた恐怖が芽生える。

 これは……もう、なんていうか……っ。

 目の前の文章に言葉を吸われていくかのように、表現の仕方が見つからない。

 得体の知らない恐怖が、ぐわっと襲ってきて蝕んできて……ちょっと、気持ちわる、い……。

 くらっと、眩暈がした。

 ……ぼふっ

「あぇ……?」

「夜優、どうした? 何か顔色悪ない?」

 自分で立ってられなくて、膝から崩れ落ちそうになった直前。

 背後から誰かに抱き留められて、何とか倒れ込むのは防げた……けども。

「せいらくん……?」

 私を抱き留めてくれたのは、ちょうど登校してきた聖来君だったみたい。もう耳になじんだ声がくすぐる。

 だから急いで紙切れをポケットの中に突っ込んで、自分で立とうと力を込めた。

 あ、あれ……? おかしいな……。

 貧血の時だって、ちょっと力を入れたら難なく歩けたのに。

「保健室、行こか。このままやと倒れるわ。」