キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 だけども、その時はっと気付いた。

「柚守君、もしかして私に用事あった……?」

 そう、恐る恐る尋ねてみる。

 だって柚守君から電話かけてくるって多分相当な事だろうし、何もないわけではない……はず。

 一方的に話すのはどうかと思って踏みとどまると、小さな息を吐いた音がスマホ越しに聞こえた。

《夜優、鋭いね。用事はあるよ、まぁ夜優と話したいって気持ちのほうが大きいかもだけどね。》

 や、やっぱり……!

 あっさり伝えられたその言葉に、なんだか申し訳なくなる。

 自分の事話す気満々だったのが急に恥ずかしくなってきて、それを隠すように咄嗟に柚守君を催促した。

「よ、用事って、どうしたのっ……?」

《別に大した事じゃないんだけどねー……来週、日本に帰るよって言いたくて。》

「ふぇっ!?」

 またもやあっさり告げられた、帰国宣言。

 いや、私からしたら大した事だよ……!? まさか帰ってくるって話だったなんて、びっくりしちゃったし……!

《もっと早くに伝えようと思ったんだけど、色々やる事が重なっちゃっててね。こんな急になっちゃたよ、ごめんね。》