『夜優はどんな顔しとってもかわええのに?』

『安心せーよ、俺は夜優から離れるなんて考えてへんから。」

『可愛いのやめてーな。理性ぶっ壊れるで?』

 昨日、今日の聖来君の言葉を思い出しては顔が熱を持つ。

 ~~っ、あんな甘い聖来君……初めて、だった。

 それに極めつけは……っ。

『夜優、好きやで。』

「……あんなの、ドキドキ止まんないよ……。」

 はちみつのような声色に、とろけきった言葉。もちろん心臓は壊れちゃう寸前で。

 しかも……たくさんぎゅー、されちゃったし……。

 もうどんな顔すればいいんだろう……。

 実はあの後、帰り支度を済ませた私は聖来君にこんな提案をされていた。

『今日は休みやさかい、一日ここで過ごしてもええで?』

 優しくそう言ってくれた聖来君だったけど、私ははっきり断って帰ってきた。

 私がいたら聖来君のせっかくの休日を台無しにしちゃうだろうし、あれ以上聖来君の近くにいたら……多分、ドキドキが限界突破する。

 それを防ぐ為、強引だけど聖来君に送られて帰る事ができた。