キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 寂れたガレージの外から、車が止まる音が聞こえる。

 丁寧に教えると男は、もう何も言えへんのかガタガタ震えて顔を真っ青に染めた。

 はっ……滑稽やな。

 自業自得や、全部自分の。

 アホな事せんかったら、今まで通り平和に生きられたのにな。

「ま、待ってくれ……っ!!」

 数人の、日明財閥専属SPが男を連れて行く。

 どうやら何か危険を察したらしい、男は弱々しい声を上げた。

 まぁ、待つはずないよな。

 面白いほどに焦り、悲痛に歪み、今にも泣き叫びそうな男に一言言ってやる。

「あんさん、生きて帰ってこれたらええな。」

 ……無理やろうけど。

 拷問おっちゃんがそう簡単に生かしたまま帰す事は、今までなかった。今回はこっちからも言っとるし、ほぼ確実に死ぬやろなぁ。

 そう分かっていながらも俺は笑顔を貼り付け、にこやかに手を振った。

「ほな、さいなら。」