キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 正味、どんな女が笑ってもあっさり恋に落ちるなんてアホらしい事は起きるはずないと思い込んでいた。

 ……なんて、俺がただ思い“込んで”いただけやった。

『えへへ、明暮君ありがとうっ。』

 挨拶返しただけやってのに、馬鹿正直にお礼を伝えてきた夜優は天使か思うほど可愛らしく見えて。

 今まで誰かに溺れる予定なんて微塵もあらへんかった俺は、いとも簡単に夜優に溺れてしもうた。

 や、けど……こんな関わりを持つから夜優に危害が及ぶ。

 そう分かってはいる……んやけど、夜優を手放すなんて考えられへん。

 夜優の一番になりたいし、夜優に好きって思ってもらいたいし、夜優を守るのは俺がいい。

 なんていっちょ前な独占欲を振りかざした結果が、今日の拉致に繋がるんや。

 あの男を取り調べると、どうやら小規模の日明財閥反対組織やったらしい。

 日明財閥長男である俺の顔写真を変なルートから入手、その後夜優とのデートを目撃されていて……って話。

 気を付けていないわけやない。細心の注意を払って行動はしていたつもりやったけど、俺の行動は甘かった。