キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 まだ人が少ないから静寂が広がっていて、新鮮な空気の匂いが掠める。

 そして一旦荷物を置きに行こうと教室へと上がると、もうすでに来ていた人が一番に目に付いた。

 窓側の席、何か物思いに耽っているのかぼんやり窓の外を見ている男の子。

 手足が長く、座っているだけでも様になるその姿はファッション雑誌の表紙のようだった。

「お、おはよう……明暮君。」

「…………、はよ。」

 私の席は彼の隣で、荷物を置いた後に挨拶を交わす。

 これがいつもの恒例になっていて、何気ない習慣だった。

 うちの学校独特のブレザーを軽く着崩し、ネクタイも結構緩めにつけている彼。

 名前は明暮聖来(あけくれせいら)君といって、私と誕生日が近い事に最初は驚いた。

 理性的で冷ややかな印象を与える伏し目がちの瞳と大人っぽさを感じる唇がマッチしていて、鼻筋が高く俗に言うイケメンさんな明暮君。

 そんな彼と隣の席になったのは、つい最近の話。

 夏休み明け初の席替えくじで前から2番目で窓よりのこの席になった私は、隣が明暮君だと知った時内心ビクビク怯えていた。