キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「ひゃ、ひゃいっ……!」

「……相当緊張されているようですね。」

「うぅっ、す、すみません……。」

 ドライヤーのスイッチが切れる音が聞こえたと同時に、髪を梳かされながら声をかけられる。

 あまりの唐突さに上ずった返事になってしまって、しゅんと肩を落とした。

 でもメイドさんは気にしていないようで、ふふっと軽く微笑んで優しい声色で話してくれた。

「そんなに緊張なさらなくても、聖来様はお優しいですよ。鈴賀様を狙った下劣な輩のように乱暴はしませんし、むしろ色々と気にかけてくれるのでリラックスしてください。」

「……でも、分かっていても緊張しちゃいます。」

「そうでございますか。確かに、聖来様は日明財閥の人間ですし気難しい性格なので無理もありません。けれど鈴賀様は、秘密を打ち明けてもよいと思えるほど聖来様に信頼されているので大丈夫だと私は思います。」

 大丈夫、か……。

 信頼はされているとは思う。だけどお泊りを即決を決められるほど仲良くなってはないと感じているし、緊張感が拭えなくて落ち着けれなくなってしまう。