キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「ううん……私、大丈夫だよ……? 聖来君、助けに来てくれてありがとう……。」

 さっきの聖来君にびっくりしていないわけじゃない。理解が追い付いたわけでもない。

 けど聖来君が私を助けてくれたのは紛れもなく事実で、嬉しかった。

 助けに来てくれたのが聖来君で良かった、なんて。

 それでもやっぱり、はっきりさせたい事はある。

 私は柔く聖来君の胸板を押すと、ぽつりと言葉にした。

「……私に、日明財閥の人間だって明かして良かったの?」

 市長でも漠然としか知らない、人々から崇められている日明財閥。

 その事を一般人である私に、あんなにあっさり伝えても良かったのかと不安が襲ったんだ。

 どうしても拭いきれなくて、口封じに始末されても文句は言えないと思っている。

 震える手で彼と距離を取っていると、おもむろにその手を握られた。

 反射的に俯いていた顔を上げ、聖来君と視線が絡む。

「今まで黙ってて、ほんま悪かったな。」

 そんな謝罪から始まった言葉から、日明財閥の詳しい話を聞かされる。