キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 このままじゃ、聖来君が怪我しちゃう……っ。

 私のせいで聖来君を巻き込んでしまった罪悪感から、どうにかしてロープを解こうとしてみる。

「あー、あんさん遅いわ。」

「は? ――ガハッ……!?」

「そんなんじゃ敵わへんよ、日明の人間には。」

 だけれどどうやら、私の心配と不安は杞憂だった様子。

 一発で相手のみぞおちに重そうな蹴りを入れた聖来君は、大きな音を立てて倒れる男の人からスマホを抜き取った。

 そして軽く操作をして、雑に近くに投げる。

「……せいら、くん。」

「夜優、悪かったな。こんな、最低な事に巻き込むつもりはなかったんや。」

 大きく伸びる影を私に落としながら、きつく縛ってあるロープと結束バンドを外してくれた。

 あまりにも強めに縛られていたからか手が鈍く痛み、後が残ってしまっている。

 けど、今に気になるのはそうじゃなくって。

「……せ、聖来君は……本当に、日明財閥の人、なの……?」

 教えてほしい。ちゃんと聖来君の口から聞きたい。

 今まで幻想だと思っていて疑わなかった。だから聖来君が日明の人だって言われても、すぐすぐには納得できない。