キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

 その違和感の正体は暗くてもすぐに分かり、ぞっと背筋が凍る。

 聖来君は、日明の紋章を胸元のポケットからかけてそれはもう立派なスーツを身に纏っていたから……だった。

 もしもやもしかしての予測が、確信に変わる。

 そんなはずないって思いたかった私の気持ちはこんなにも簡単に裏切られ、開いた口が塞がらない。

「こーこ、日明財閥の倉庫なんやけど。あんさん、何勝手にやってくれとるん?」

 相手を挑発するような声色で、胸元のポケットから手帳みたいな何かを取り出した聖来君。

 それにもやはり日明の紋章がかたどられていて、もう認めるしかないのかと感じずにいられなかった。

 聖来君は本当に、日明財閥の人なの……?

 それじゃあずっと、今まで隠して……っ?

「てめぇ、日明の長男だな?」

「ならどーするつもりで?」

「ちょうどいい、ここでぶっ潰してやるよ!!」

 まんまとその挑発に乗った様子の彼は、聖来君に躊躇なく殴りかかろうと身を振りかざす。

 あ、危ないっ……!

 体の自由が利かないせいで、私には何をする事もできない。