キケンな冷徹関西男子は独占して溺愛して、どうしても手放したくないようで。

「……え?」

 けい、かく……?

「そ、それで私がいなきゃってど、どういう事なんですかっ……!?」

 言われても分からない、拉致られた意味。

 日明……って事は、この人は日明財閥をよく思っていなくて、日明財閥を狙っているって事なはず。

 でも何で、そこに私が必要になってくるの……?

「私は日明財閥と何の関係も持ってません! 人違いなんじゃないですか……?」

「嘘吐け!!」

「っ!」

 ……こわ、い。

 こんな状況で怖がらないほうが無理な話で、唇が情けなく震える。

 心臓がしきりに嫌な音を立てていて、段々と呼吸が荒くなっていく。

 本当に、何にも知らないのに……っ。

「おい!! いい加減日明の奴の弱点吐けやぁっ!!」

「……あの、私もそもそも知らないんですが――」

「嘘吐くな!! お前が日明の奴といたって証言した奴がいるんだよ!! さっさと言え!!」

「えぇ……。」

 勇気を振り絞って尋ねてみても、物凄い剣幕で返されるだけ。

 ここまで言い切られてしまい、逆に諦めがつきそうになる。